「AIに歌詞を考えてもらう」と聞くと、最初にChatGPTを思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど、今は歌詞だけでなく、曲、歌声、ミュージックビデオまで、それぞれ得意なAIを組み合わせて作れるようになっています。
楽器が弾けない。
楽譜も読めない。
そんな方でも、作りたい歌のテーマを言葉で伝えるところから始められます。

ChatGPTなら聞いたことがあります。
でも、歌詞だけでなく曲まで作れるのでしょうか。

楽器も作曲ソフトも使ったことがありません。
音楽経験ゼロでも本当に一曲作れますか。

自分が思い描いた声を作って、その声で歌わせることも可能でしょうか。
上記の疑問を解決します。
結論から言うと、音楽経験がなくても、複数のAIへ役割を分けると、歌詞から曲、歌声、映像まで作れます。
ChatGPT・Gemini・Claudeは歌のテーマや歌詞を考える役。
Sunoは歌詞を曲にする役、ElevenLabsは声を作ったり変えたりする役です。
HeyGenは完成曲を人物や口の動きに合わせる役、Google Veoは歌の世界観に合う情景映像を作る役と考えると、違いがわかりやすいでしょう。
ただし、ElevenLabsで作った架空の声をSunoへ直接登録する方法には制限があるため、注意が必要です。
この記事では、本人確認を避けずに好きな声へ近づける、現在の公式機能に沿った流れも紹介します。
最初から全部のサービスを使いこなす必要はありません。
まずは歌詞を考えてSunoで一曲作り、もっとこだわりたくなったら声や映像へ進むと迷いにくいですよ。

この記事でわかること
- ChatGPT・Gemini・Claudeを作詞に使う方法
- Sunoで歌詞から曲を作る基本の流れ
- ElevenLabsで作った声を歌に生かす正しい手順
- HeyGenとGoogle Veoをミュージックビデオで選び分ける方法
- 著作権と商用利用で確認したいポイント
ChatGPTだけではない|AIで作詞作曲するときの役割分担
AIで作詞作曲するときは、一つのサービスへ全部任せるより、得意な作業ごとに分ける方が理解しやすくなります。
| AIサービス | 今回お願いすること | 初心者向けの使い方 |
|---|---|---|
| ChatGPT | テーマ、歌詞、言葉の修正 | 会話しながら歌詞案を整える |
| Gemini | テーマ、歌詞、アイデア出し | 別の言い回しや構成案を考える |
| Claude | テーマ、歌詞、文章表現 | 物語や感情の流れを相談する |
| Suno | 作曲、編曲、歌唱 | 歌詞と曲調を入力して一曲にする |
| ElevenLabs | 声の設計、歌声の変換 | オリジナル音声を作り、歌声へ反映する |
| HeyGen | 人物中心のミュージックビデオ | 完成曲を映像や口の動きに合わせる |
| Google Veo | 情景や物語の映像生成 | 短い場面を作り、完成曲と編集で重ねる |
ChatGPT・Gemini・Claudeは、どれも文章の下書きやアイデア整理に使えます。
最初から優劣を決める必要はなく、普段使っているサービスを一つ選べば十分です。
GeminiとChatGPTの違いが気になる方は、GeminiとChatGPTを初心者向けに比べた3つのポイントも参考にしてください。
ChatGPT・Gemini・Claudeで歌詞の下書きを作る

3つもあると、どのAIで歌詞を作ればよいか迷ってしまいそうです。
初めての作詞なら、使い慣れた会話AIを一つ選んでください。
大切なのはサービス名よりも、歌の主人公、伝えたい気持ち、曲の雰囲気を具体的に伝えることです。
たとえば「前向きな歌を作って」だけでは、誰にでも当てはまりそうな歌詞になりやすいでしょう。
自分の体験や場面を一つ加えると、歌の輪郭が見えやすくなります。
そのまま使える作詞のお願い文
40代の女性が、新しいことを始める不安を乗り越え、少しずつ前へ進むJ-POPの歌詞を考えてください。
言葉:難しい表現は避ける
構成:Aメロ・Bメロ・サビ・2番・最後のサビ
サビ:短く覚えやすい言葉を一つ入れる
注意:既存の曲や歌手をまねず、オリジナルの表現にする
最初の答えを完成品として扱わず、「この一行は自分の言葉に変えたい」「サビをもう少し短くしたい」と直していくのがポイント。
自分で選び、加筆し、言葉の順番を整えるほど、気持ちが伝わる歌詞に近づきます。
作詞をAIだけで終わらせず、自分の思い出や口ぐせを少し足してみましょう。
上手な言葉よりも、その人らしい一行を残す意識が大切です。

Sunoで歌詞から曲を作る
歌詞の下書きができたら、次はSunoで曲にします。
Sunoは、歌詞と曲調を文章で指定すると、ボーカルや伴奏を含む楽曲を生成するAIです。
Sunoで最初の一曲を作る流れ
- Sunoの作成画面を開く
- ChatGPTなどで整えた歌詞を貼り付ける
- ジャンル、テンポ、楽器、雰囲気を入力する
- 曲名を付けて生成する
- できた曲を聴き、歌詞や曲調を調整する
曲調の指定では、実在する歌手の名前を書くより、音の特徴を言葉にします。
例は「前向きなJ-POP、女性ボーカル、ピアノとアコースティックギター、ゆっくり始まり、サビで明るく広がる、聞き取りやすい日本語」です。
一度で理想に近づかなくても、テンポや楽器を一つずつ変えると違いを比べやすくなります。
Suno公式の作曲ガイドで確認できるのも、簡単な説明から始める手順と、自分の歌詞や細かな設定を使う作り方です。
自分の声ならSuno Voicesで歌わせられる
Sunoには、自分の歌声や話し声を登録して歌に使うVoices機能があります。
登録時には、指定された短い文章を本人が読み、アップロードした声と照合する確認が必要です。
これは、他人や有名人の声を無断で使うことを防ぐための仕組み。
ElevenLabsで作った架空の声を、そのままSuno Voicesへ登録する機能ではありません。
Voicesの対象は18歳以上で、地域によって利用できない場合もある機能です。
詳しい条件はSunoのVoices公式ヘルプで確認してください。
ElevenLabsで好きな歌声へ近づける

ElevenLabsで作ったオリジナルの声は、Sunoの曲に使えないのでしょうか。
直接登録するのではなく、Sunoで作った曲の歌声を分け、ElevenLabsで別の声へ変換する方法があります。
少し工程は増えますが、本人確認を回避せず、オリジナルの合成音声を作品に生かせる流れです。
Voice Designでオリジナル音声を作る
ElevenLabsのVoice Designでは、年齢、声の高さ、話す速さ、感情、アクセントなどを文章で指定できます。
実在する人の名前ではなく、声の特徴を組み合わせて考えましょう。
Voice Designへ伝える声の例
30代の女性。
明るく温かい声質で、中低音は落ち着きがあり、高音では前向きな力強さが出る。
日本語の発音が明瞭で、速すぎず、親しみを感じる表現。
スタジオで収録したようなクリアな音質。
Voice Designは条件から複数の候補を作るため、聞き比べて一つを保存します。
詳しい指定方法はElevenLabsのVoice Design公式ガイドで確認できます。
Sunoの歌声を分けてVoice Changerで変換する
Sunoの曲を好きな声へ近づける発展ルート
- Sunoで歌入りの曲を完成させる
- Sunoのステム分離で、ボーカルと伴奏を分ける
- ElevenLabsのVoice Designでオリジナル音声を作る
- Voice ChangerへSunoのボーカル音源を読み込む
- 出力する声にVoice Designの音声を選ぶ
- 変換後の歌声と伴奏をSuno Studioなどで重ねる
ElevenLabsのVoice Changerは、元の音声のタイミングや感情表現を保ちながら、別の声へ変換する機能です。
Voice Designで作った声も出力先として選べます。
Sunoのステム分離は有料機能で、再合成にも音声編集が必要です。
初めての方は、まずSunoの標準ボーカルで一曲完成させ、二曲目以降の発展編として試す方が負担を抑えられるでしょう。
歌声の変換結果は毎回同じとは限らず、元の歌い方や音質にも左右されます。
短い曲で試し、発音や音量を確認してから長い曲へ進んでください。
声まで変える工程は、最初の一曲には少し複雑です。
まずSunoで作曲の楽しさを体験し、次にElevenLabsで声を整える順番がおすすめです。

もっと少ない工程で一貫した歌声を使いたい場合は、ElevenLabsの音楽生成機能「Eleven Music」を選ぶ方法もあります。
現在は、用意されたVocal Libraryや自分の歌声を使って、声の特徴をそろえた曲を生成できます。
HeyGenとGoogle Veoで完成曲をミュージックビデオにする

曲が完成した後に、動画編集まで覚えるのは大変そうです。
HeyGenのAI Music Video Generatorでは、完成した曲をアップロードし、映像の雰囲気を選んでミュージックビデオを作れます。
曲の拍子や場面に合わせた映像、歌声に口の動きを合わせる表現にも対応しています。
一方、Google Veoは、文章や画像から映画のような情景や物語の場面を作るのが得意です。
Googleの映像制作サービス「Flow」では、Veoで作った短い映像をつなぎ、場面の流れを組み立てられます。
| サービス | 向いているMV | 基本の作り方 |
|---|---|---|
| HeyGen | 人物やアバターが歌う映像 | 完成曲をアップロードし、口の動きや場面を合わせる |
| Google Veo(Flow) | 風景、物語、映画のようなイメージ映像 | 短い場面を複数作り、動画編集で完成曲と重ねる |
Sunoで曲が完成している場合、Veo側で新しい音声を作る必要はありません。
Aメロ、サビ、間奏に合う短い映像を数本作り、最後に動画編集アプリで曲と重ねる流れです。
MVに入れる内容の例
- 曲の主人公となるオリジナル人物
- Aメロ、サビ、間奏に合わせた場面
- 歌詞を表示するリリックビデオ
- YouTube向けの横長動画
- SNS向けの短い縦長動画
最初から一本の長いMVを作るより、サビの30秒だけで試す方が仕上がりを確認しやすい方法です。
登場人物の顔や服装が場面ごとに変わっていないか、歌詞と映像の雰囲気が合っているかを見直しましょう。
詳しい機能は、HeyGenのAI Music Video Generator公式ページとGoogle Flow公式ページで確認できます。
音楽以外の作品作りにも興味がある方には、AIで原稿とイラストからマンガを作る流れもおすすめです。
AIごとに役割を分ける発想は、マンガやデザインにも応用できます。
AIを何個も覚えるのではなく、歌詞、曲、声、映像と役割で見るのがコツ。
一工程ずつ完成させると、途中で迷っても戻る場所がわかります。

AIで作った曲は自由に使える?著作権と商用利用の注意点
AIで作った曲でも、何にでも自由に使えるわけではない点に注意が必要です。
難しい法律の話をすべて覚える必要はありませんが、公開前に確認したいのは次の点です。
- 既存曲の歌詞やメロディーをそのまま使わない
- 実在する歌手の名前を指定し、似た曲や声を狙わない
- 他人や有名人の声を無断で登録・変換しない
- 利用したすべてのサービスで商用利用条件を確認する
文化庁は、AIが自律的に生成しただけのものは著作物に当たらないと考えられる一方、人が創作意図を持ち、創作的に関わった場合は著作物になり得ると説明しています。
歌詞を自分で直す、曲の構成を選ぶ、複数案から意図を持って編集するといった制作過程も大切です。
| サービス | 利用条件の目安 | 商用利用するとき |
|---|---|---|
| Suno | 無料で作った曲は非商用利用 | 曲を作った時点でProまたはPremierへの加入が必要 |
| ElevenLabs | 無料プランは商用利用不可。公開時は所定の表示が必要 | 原則として有料プランで生成。ベータ機能などの例外も確認 |
| HeyGen | 個人・非商用利用が基本 | 対象の有料プランと入力素材の権利を確認 |
| Google Veo(Flow) | Google AI ProまたはUltraなど対象プランが必要 | 入力する画像・音楽の権利とGoogle利用規約を確認 |
Googleは、生成したオリジナルコンテンツの所有権を主張しないと利用規約で説明しています。
ただし、Flowで作った映像にはAI生成を識別するSynthIDが入り、入力素材の著作権や肖像・プライバシーを守る責任は利用者にある点にも注意が必要です。
たとえば、ElevenLabsの声を使い、Sunoで曲を作り、HeyGenやGoogle Veoで収益化する動画へ仕上げる場合は、利用したサービスすべての条件を満たす必要があります。
後から有料プランへ変更しても、無料期間中に作った曲へ商用利用権がさかのぼって付かない場合があります。
ここで紹介した内容の基準日は、2026年8月12日です。
料金や規約は変わるため、YouTubeの収益化、広告、販売、仕事での利用前には各社の最新ページを確認してください。
著作権の判断は作品ごとに異なるため、個別の確認が必要です。
販売や大きな仕事で使う場合は、必要に応じて法律の専門家へ相談しましょう。
よくある質問
AI作詞作曲は無料で試せますか?
歌詞の下書きと最初の曲作りは、各サービスの無料枠で試せる場合があります。
ただし、Sunoのステム分離、商用利用、ElevenLabsの一部機能などは有料プランが必要です。
ElevenLabsで作った声をSunoへ直接登録できますか?
Suno Voicesは、アップロード音声と本人の声を照合する確認があります。
Voice Designで作った架空音声を直接登録するのではなく、Sunoのボーカルを分離し、ElevenLabsのVoice Changerで変換する流れが現実的です。
スマートフォンだけでも曲を作れますか?
歌詞作りとSunoでの基本的な作曲は、スマートフォンでも進められます。
歌声と伴奏を分けて重ね直す発展工程は、画面の広いパソコンの方が操作しやすいでしょう。
作った曲をYouTubeへ投稿できますか?
投稿自体は可能ですが、収益化する場合は商用利用に当たる可能性があります。
曲、声、映像に使ったすべてのサービスのプランと、歌詞・画像・音声素材の権利を確認してください。
まとめ|最初は歌詞と一曲、次に声と映像へ進もう
AIはChatGPTだけではないのです。
文章、音楽、声、映像が得意なAIを順番につなぐと、音楽経験がない方でもオリジナル作品を形にできます。
- ChatGPT・Gemini・Claudeのいずれかで歌詞を考える
- Sunoへ歌詞と曲調を入力し、一曲完成させる
- 必要に応じてElevenLabsで歌声を変え、HeyGenまたはGoogle Veoで映像にする
最初の行動は、歌にしたい出来事を一つ決めることです。
その出来事を会話AIへ伝え、短いサビを考えるところから始めてみてください。
一人で進めるとAIへの伝え方やサービスの切り替えで止まりやすい方には、大阪・京橋で初心者がAIスクールを選ぶ5つのポイントも参考になる内容です。
画面を一緒に見ながら進めると、自分が作りたいものに合うAIを整理しやすくなります。
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参考情報
- OpenAI「Writing with ChatGPT」
- Google「Learn about generative AI」
- Anthropic「What are some things I can use Claude for?」
- Suno「How to Make a Song with Suno」
- Suno「Voices: Use Your Voice in Suno」
- Suno「Advanced Stem Separation」
- ElevenLabs「Voice Design」
- ElevenLabs「Voice Changer」
- HeyGen「AI Music Video Generator」
- Google「Flow Help Center」
- Google「Flowのモデルと対応機能」
- Google「AI生成の画像・動画・音声を確認する」
- 文化庁「よくあるご質問」
- JASRAC「AIを利用した作品の取り扱い」
- Suno「Can I distribute my songs to Spotify, etc?」
- ElevenLabs「Can I publish the content I generate on the platform?」
- HeyGen「Terms and Conditions」
